もっと、キスして
それから一時間半。
もう下校時間はとっくに過ぎていた。
ちのは、戻ってきていなかった。
…嫌な予感がした。
職員室に向かう。
扉を開けようとした瞬間、担任の倉本ちゃんが出てきてぶつかった。
「わっ、…倉本ちゃんっ。」
「おー凛。…凛?なんで此処にいるんだよ。
下校時間とっくに過ぎてるぞ。」
「ちの知らない?」
「は?なんでまた…
ああ、渡り廊下先生に連れられて歩いてんのみたな。」
「…そっか、ありがとう。」
「早く帰れよ問題児。」
「うっせーばーか。」
倉本ちゃんに中指を立ててから渡り廊下の方へ向かった。
渡り廊下って。
旧校舎と本校舎をつないでるとこだよね。
旧校舎はいまはほとんど使われていなくて。
人気もないし薄気味悪いから生徒も近づこうとしない。
一部の生徒がそこをサボり場に有効活用してるって噂。
そんな場所になんで教師が生徒を連れ込まなくちゃいけないわけ?
私の脳裏に最悪の事態が浮かんだ。
どうか、どうか。
それだけは。