桜道【実話】
第十章

突然

プルルルル~プルルルル

プルルルル~プルルルル



【ぁ…またナオが

雛のとこに電話したのか

も…ズキン】



《もしもし…雛?》



『よっ!』



【ビクッ!!!】



『俺だよ!!ナオ!』



受話器の向こうから

いつもと変わらないナオ

の声が聞こえてくる。



【ナオ…ドクン…ドクン

なんで?どうして??】



『雛ちゃんに電話番号

教えてもらったんだ!

タバサ?』


《ぁ…ウン…》


『もうすぐ今年も終わる

な!初詣行けそうか?』



【ズッキーン!!

なんで…そんなに普通な

の?どうして何も聞かな

いの?】



あたしは

ナオの態度が信じられな

かった。



『今からじゃ

風邪ぶり返すからな~

明日の昼から行くか?』



【ズキン…ナオ…

そんな優しい声しないで

よ…グスン

あたし…ナオの事…避け

てたんだよ?連絡しなか

ったんだよ??】



《ぁ…あたし

初詣行かない…から…》




突然のナオからの電話。



やはり

自然消滅なんて

通らなかった――――





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