悪魔に取り憑かれました。
regatta-レガッタ-

告白

目を開けると、自分の部屋だ。


床で寝ちゃってたのかな?


さっきはまだ明るかったのに、外はもう暗くなってる。

かなり寝てたみたい。

長い夢も見てた気がする………。



……そうだ、さっきルビーに何かされて、気を失ったんだ。


『あんたが忘れてる記憶の代わりに、ダイヤの記憶を見せてあげる』



だんだん、頭がハッキリしてくる。

気絶する前のやりとりも、夢のことも、思い出してきた。


そうなるにしたがって、今まで分からなかったことが全部分かった。


ダイヤがなんで私に取り憑いたのか、ダイヤがなんであんなに天使を憎んでいたのか、ルビーがなんで私を恨んでいたのか、ヘアゴムをくれたのは誰だったのかー…。



「……あ」


涙が落ちる。

止まらない。



ダイヤはいつも意地悪なことばっかりしてたけど、わたしを不幸にするどころか、守ってくれてたんだ。



今まで私が幸運だったのは、きっとヘアゴムのおかげ。


なのに私は、自分が幸運の持ち主だって、慢心してた。



それに、ダイヤは病気を治してくれた。

ダイヤがいなかったら、私は今生きていない。


しかも、私のせいでダイヤの寿命が………!



ダイヤを助けたい。

今までたくさん助けてくれたダイヤを、今度は私が助けたい。


でも、私に何ができるの………!?



どうしていいか分からなくて、一人、部屋で泣き続けた。



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