悪魔に取り憑かれました。
思わぬ状況に固まっていると、ダイヤはゆっくりと、屋上に降り立った。


そして、私を地面にそっと立たせた。



「このバカ!!!」


「っ!?」



ダイヤに頭をゲンコツでぶたれる。



「痛っ!」


「死んだらこんなもんじゃすまねえんだぞ!何考えてんだ!!」



ダイヤがこんなに怒ってるの、初めて見た。


私は何かが切れたように、涙が止まらなくなった。



「だって…だってえ……っ」



嗚咽でなかなか言葉が出てこない。



「わた…しが…死ねば…っ、ダイヤが助かるって…い、言われたから……っ」



そう言うとダイヤは、驚いた顔をした。



「ダイヤ…死んじゃやだあ………っ!」



私はその場に泣き崩れた。



色んな感情がぐちゃぐちゃに混ざってよく分からない。



ダイヤが急に現れてびっくりしたとか。


死ねなくて、ダイヤを助けられなかったとか。


でも、ダイヤが助けてくれて嬉しいとか。



すごくぐちゃぐちゃな気持ちだった。
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