俺様男に効くクスリ
はぁ、はぁ…
まったくどーなんてんのか。
なんとなく嫌な予感がして、オレは行き先も分からず廊下を走っていた。
「一花、どこだ!」
いっちゃん…
呼ばれてなくても浮かぶ、オレに笑う一花の表情。
一花はオレを困らせるし、疲れさせるし、呆れるくらい世話かけまくるし…
でもその分
いつもホッとさせてくれる。
小さくてふわふわしてんのが、捕まえてないとどっか飛んでいっちまうような感じに思えて…
とにかく目が離せねーんだよ。
心配で心配で、だからオレの見えないとこに行ったら、また何があるか
「一花!」
胃の中に広がる炭酸がちゃぽちゃぽ揺れて、思考はどうしようもないくらい乱れていく。
もうなんていうか…、気持ち的にも精神的にも…
あー、辛れぇ。