男な女と女な男
大抵の学生が宿題に追われる夏休み終盤。

樹里達もそうだった。

8月の終わりと言ってもまだ暑い。

クーラーの効いた涼しい図書館で宿題をする樹里達。

「うがー…全くわかんねぇ…。」

教材を前に頭を抱える樹里。

「秀~。あたしここわかんない。」

「あ~ここは,あ~してこ~して…こうやれば出来る。」

「あ~なるほど♪さすが秀」

と,相変わらずラブラブな秀と瑠実。

「諏訪ー…お前は何で宿題終わってんだよ!!」

「最初にやってたからな。俺は。」

何故か男子共は頭が良かった。

秀にしろ瑞樹にしろ遊んでてもしっかりやっていた。

「ってか,そんなに宿題残ってんの…お前だけじゃねーの?輝なんて普通に終わってんじゃん。」

輝は少しだが宿題が残っておりそれを簡単に済ませていた。

「なぁ,輝?」

「あっ,うん。」

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