男な女と女な男
「あっ…ありがとう!」

にこっと微笑む輝。
輝の微笑みは女顔負けの可愛らしさがある。
全く男の子という実感をわかせない。

「ねぇねぇ。あたし,みんなでプリ撮りたい♪」

「プリ!?別いいけど,人混んでるじゃん。あたしまた今度でいいんだけど。」

「えー!!今日は今日!!今度は今度だよ!!」

しばらく瑠実と樹里の討論が続いた結果,男子の「まぁ待ってる時間もまた一つの楽しみって事でいいんじゃね?」と言う言葉で待つ事に決まった。



プリクラの列に並んで待っている間,樹里達は輝の話題で盛り上がった。

「ねぇ,輝くんって初恋とかってないの!?」

「えっ…。」

瑠実の唐突な質問に戸惑う輝。

「瑠実~あるに決まって…」

「ない…。」

樹里の言葉を遮るようにして輝の言葉が入ってきた。
その言葉に一同目が点になる。

「輝,お前…好きって感情分かるか?」

恐る恐る質問する秀。

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