男な女と女な男
「…あ~もう止めや。初日からクラスメートと険悪ちゅーんは嫌やしなぁ…。」

拓也はズボンのポケットに手を入れ,生徒の人混みをかき分けながら自分の席に戻った。

それと同時に輝はふぅ…と一息はいた。

「大丈夫か!?全く…髪ぐらい触られても大丈夫だっつ―の。」
半ば心配しながらも輝の頭をくしゃくしゃっと撫でる樹里。

「でも,桐本さん嫌がってたでしょ?」

「まぁ確かに嫌だけどよ…」

「嫌なのに無理に触らせる事ないしあまりにも初対面に対する態度じゃなかったから少し頑張ってみた。」

にこっといつもより少し照れくさそうに笑いながら輝は言った。

その後すぐに次の予鈴が鳴った。


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