男な女と女な男
「………」

帰り道,1人樹里は考えていた。

何故今日,輝の様子がおかしかったのか。

でも,何も出てこない。


「もう,考えるのは止めよう。頭が痛くなるだけだしな。」

そう呟きながら歩いていると,商店街で噂の転校生拓也が喧嘩をしているのを見つけた。

「ったく…転校初日からかよ…。」

樹里は喧嘩してる中に割り込んだ。

「おい。止めろ。」

「自分,今日の威勢のえぇ女子やん。止めんな。こいつ許されへんねん!!!」

大分頭にきているのか止まる様子がない。

「どんな理由であれ,暴力はいけねぇんだよ!!ここで手出せばお前の負けだ。」

樹里は強く拓也と喧嘩相手を睨んだ。

拓也は樹里の言い分と目に力を抜いた。

樹里は拓也の腕を引っ張りその場から立ち去った。

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