Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】
「騒ぎに気付き、部屋から飛び出した俺が見たのは異様とも言える光景だったよ」
「……ッ、やめろっ!!言うなっ!!」
「床に伏せ、もがき苦しんでいる数人の下っ端達。その中心にいたのは数人の男達に囲まれている一人の見知らぬ男だった」
「やめろ!!やめろ……ッ!!」
「キャップを深く被り、目にも止まらぬ速さで次々と男達を薙ぎ倒していく。その姿はまるで切り裂く疾風のようだった」
あ……。
「視界に映る者は全て敵。手加減なんて微塵も感じられない」
「……っ、ゃ……ぁ…」
「男は下っ端を軽々と片付けた後、アンタは“ある男”を視界に入れた」
“──お前、何者だ?”
「……っ……ぁ、ぁ……」
「それが鳳皇総長、桐谷 十夜。アンタの言う“愛する人”だよ」
「やぁ……っ!!」
「ヤメロッ!!」
「凛音!!」
ガクンと力が抜けた両足。
崩れるようにその場へと沈み込んだあたしは、充くんの言葉を遮るように頭を抱え込んだ。
“──アンタが遊大を襲うよう命令したのか?”
“……何の事だ”
“しらばっくれるなっ!!アンタが遊大をあんな目に合わせたんだろうが!!”
まるで充くんの言葉に同調しているかのように流れ込んでくる記憶の破片。
それを何とかして掻き消そうと頭を左右に振ったけど、引っ切り無しに流れ込んでくる言葉や映像は簡単には消えてくれない。