10年前の約束。



放課後ー


私は急いで家に帰った。

先生の話が長くて終わったのが45分だったから。

歩いて10分くらいだしギリギリ…


「おい。」


「葉山くん。なに?」


「忘れ物。」


あ……スマホ忘れるなんて………


「ごめんね、ありがと。

じゃあ急いでるから!また明日!」


私は急いで学校を出た。


葉山くん、なんだかんだ優しいのかな。

スマホだって…追いかけてきてくれたんでしょ?


そんなことを考えつつ走った。


うわー、ギリギリかな。



家の前につくと、ちょうど大貴くんが歩いてきた。


「あ、大貴くん!」

「凛音ちゃん。今帰り?」


「うん。ちょっとお弁当だけ出してくる!

少し上がって待ってて?玲音いないけど。」


「うん、わかった。」


私は家の鍵を開けて一緒に入った。


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