俺様黒王子とニセ恋!?契約
篤樹の説明が一瞬途切れたタイミングで、二人はほぼ同時に資料から顔を上げた。
顔を寄せた状態のまま、二人の視線が宙でぶつかる。
橋本さんが、篤樹の方に軽く身を乗り出した。
そして綺麗な顎を傾けると、なんとも自然に、篤樹の唇に自分の唇を重ね合わせた。
篤樹は驚いたように目を見開くだけで、彼女のキスに抵抗を見せない。
二人の数メートル後方で、立ち尽くした私は、全身の血が足元にサーッと引いていくように、身体が冷たくなるのを感じていた。
全身が心臓になったかと思うほど、身体の至る所で血管が大きく拍動していた。
ドックンドックンと、身体の内側から聞こえるはずの心音が、まるで耳元で鳴っているかのように、私の鼓膜を大きく震わせている。
――嫌だっ……!!
私の心はそう叫んでいる。
こんなの見たくない。
ギュッと目を閉じて顔を背けて、踵を返してこの場から逃げ出してしまいたいのに。
私は身体を震わせるだけで、二人から目を背けることも出来ない。
ただ、震える手から零れ落ちた企画書が、静寂を引き裂くように、バサッと乾いた音を立てた。
その音にハッとしたように、橋本さんが唇を離す。
ほとんど同時に、二人の顔が私の方に向けられた。
顔を寄せた状態のまま、二人の視線が宙でぶつかる。
橋本さんが、篤樹の方に軽く身を乗り出した。
そして綺麗な顎を傾けると、なんとも自然に、篤樹の唇に自分の唇を重ね合わせた。
篤樹は驚いたように目を見開くだけで、彼女のキスに抵抗を見せない。
二人の数メートル後方で、立ち尽くした私は、全身の血が足元にサーッと引いていくように、身体が冷たくなるのを感じていた。
全身が心臓になったかと思うほど、身体の至る所で血管が大きく拍動していた。
ドックンドックンと、身体の内側から聞こえるはずの心音が、まるで耳元で鳴っているかのように、私の鼓膜を大きく震わせている。
――嫌だっ……!!
私の心はそう叫んでいる。
こんなの見たくない。
ギュッと目を閉じて顔を背けて、踵を返してこの場から逃げ出してしまいたいのに。
私は身体を震わせるだけで、二人から目を背けることも出来ない。
ただ、震える手から零れ落ちた企画書が、静寂を引き裂くように、バサッと乾いた音を立てた。
その音にハッとしたように、橋本さんが唇を離す。
ほとんど同時に、二人の顔が私の方に向けられた。