俺様黒王子とニセ恋!?契約
「心配しなくても、誰にも言ったりしません」
橋本さんの顔を見れないまま、私は掠れる声でそう遮った。
「あ……。だから、違くて」
「でも……社内なのに、緊張感なさすぎです。誰が見てるかわからないのに」
それだけを早口で言った時、遅すぎるタイミングでエレベーターが到着した。
私は橋本さんに目を向けられないまま、軽く会釈するだけで、一人で中に駆け込んだ。
ドアが閉まる。
ボタンを押さなきゃいけないのに、ボタンにかかれた数字が霞んで良く見えない。
適当に一番下のボタンを押して、私はその場にズルズルとしゃがみ込んだ。
「っ……なん、でっ……!」
込み上げる涙を堪えようと発した声が、感情を放出する鍵になってしまう。
喉の奥から漏れる咆哮のような声が、私の耳をつんざいて、胸に大きく突き刺さった。
「篤樹、なんでっ……!!」
どうして。どうして。どうして。
どうして彼女を受け止めたの。
どうして彼女を拒まなかったの。
どうして何も言ってくれないの。
「ううううっ……」
頭を両手で抱えて、溢れる感情を抑え込もうとして、唸るような声が口から漏れる。
篤樹。篤樹。篤樹――。
熱い涙が、堰を切ったように頬に流れ落ちた。
本物じゃなくてもいい。
本気になってくれなくてもいいから。
私以外の誰も、彼に触れないで。
初めて感じる劣情に、私の心がついていけない。
狂おしいくらい迸る熱情に、私の全てが燃え尽くされるんじゃないかと思った。
それほどまでに、私は今、篤樹のことを……。
自分の想いの強さを、私はその時初めて知った。
橋本さんの顔を見れないまま、私は掠れる声でそう遮った。
「あ……。だから、違くて」
「でも……社内なのに、緊張感なさすぎです。誰が見てるかわからないのに」
それだけを早口で言った時、遅すぎるタイミングでエレベーターが到着した。
私は橋本さんに目を向けられないまま、軽く会釈するだけで、一人で中に駆け込んだ。
ドアが閉まる。
ボタンを押さなきゃいけないのに、ボタンにかかれた数字が霞んで良く見えない。
適当に一番下のボタンを押して、私はその場にズルズルとしゃがみ込んだ。
「っ……なん、でっ……!」
込み上げる涙を堪えようと発した声が、感情を放出する鍵になってしまう。
喉の奥から漏れる咆哮のような声が、私の耳をつんざいて、胸に大きく突き刺さった。
「篤樹、なんでっ……!!」
どうして。どうして。どうして。
どうして彼女を受け止めたの。
どうして彼女を拒まなかったの。
どうして何も言ってくれないの。
「ううううっ……」
頭を両手で抱えて、溢れる感情を抑え込もうとして、唸るような声が口から漏れる。
篤樹。篤樹。篤樹――。
熱い涙が、堰を切ったように頬に流れ落ちた。
本物じゃなくてもいい。
本気になってくれなくてもいいから。
私以外の誰も、彼に触れないで。
初めて感じる劣情に、私の心がついていけない。
狂おしいくらい迸る熱情に、私の全てが燃え尽くされるんじゃないかと思った。
それほどまでに、私は今、篤樹のことを……。
自分の想いの強さを、私はその時初めて知った。