俺様黒王子とニセ恋!?契約
その日、いつもより遅くまで残業して、夜の空気の冷たさに肩を竦めながらオフィスの通用口を出た私を、橋本さんが待っていた。
「四宮さん」と呼ばれて反射的に顔を上げてその姿を捉えた私は、思わずビクッと身体を震わせて、その場にただ立ち尽くした。
私の警戒心露わの反応に、橋本さんは首を傾げて苦笑した。
「お疲れ様です」
ぎこちない笑みを浮かべて私に歩み寄って来る彼女に、私はますます首を縮めて、小さな声で同じ挨拶を返した。
私の目の前まで来て、橋本さんは困ったように目を細めた。
「ごめんなさい。待ち伏せなんてしたくなかったんですけど、普通にお話したいと言っても、来てくれるかわからなかったので」
「……昼間のことだったら、私、本当に誰にも言ったりしません。だから……」
そう言って、橋本さんから顔を背ける。
昼間あんなに泣いたのに、彼女と対面していると、苦しいほど膨れ上がった自分の想いにのみ込まれてしまいそうになる。
「……確かに昼間のこと……なんですけど。私が四宮さんに話したいのは、弁解とかじゃなくて……」
そう言って肩を竦めると、橋本さんは一歩先に立って歩き始めた。
そして、まだ立ち尽くしている私を振り返ると、歩きませんか?と促して来た。
「駅まででいいです。私の話は、それまでで終わりますから」
「四宮さん」と呼ばれて反射的に顔を上げてその姿を捉えた私は、思わずビクッと身体を震わせて、その場にただ立ち尽くした。
私の警戒心露わの反応に、橋本さんは首を傾げて苦笑した。
「お疲れ様です」
ぎこちない笑みを浮かべて私に歩み寄って来る彼女に、私はますます首を縮めて、小さな声で同じ挨拶を返した。
私の目の前まで来て、橋本さんは困ったように目を細めた。
「ごめんなさい。待ち伏せなんてしたくなかったんですけど、普通にお話したいと言っても、来てくれるかわからなかったので」
「……昼間のことだったら、私、本当に誰にも言ったりしません。だから……」
そう言って、橋本さんから顔を背ける。
昼間あんなに泣いたのに、彼女と対面していると、苦しいほど膨れ上がった自分の想いにのみ込まれてしまいそうになる。
「……確かに昼間のこと……なんですけど。私が四宮さんに話したいのは、弁解とかじゃなくて……」
そう言って肩を竦めると、橋本さんは一歩先に立って歩き始めた。
そして、まだ立ち尽くしている私を振り返ると、歩きませんか?と促して来た。
「駅まででいいです。私の話は、それまでで終わりますから」