オレンジライト〜明るい日々へ〜


そうふと思った。


あの日私も、藤沢先生から亡くなったことを告げられ、その後大泣きでお兄ちゃんに抱きついた。

しかも、小5で親を亡くしたのも一緒。

偶然…?

似すぎている私たち。

不思議だった。


それから3日経ったけれど、どこを探しても千歌ちゃんを見かけなかった。


やっぱり相当なショックを受けてたんだよね…。

そう思いながら中庭に行くとベンチに千歌ちゃんが座って、またスケッチブックに花の絵を書いていた。


千歌ちゃん…。

声をかけようか迷ったけれど、声をかけることにした。


「千歌ちゃん!」


私が呼ぶと、千歌ちゃんは振り向いてすぐどこかへ行こうとした。


「待って。何も言わなくていいから、私の話を聞いてほしい。」


そうお願いすると、千歌ちゃんはそれを受け入れてくれた。


私は千歌ちゃんの隣に座った。


「お母さん、本当に残念だったね…。私もすごくショック受けた…。」


「舞梨奈お姉ちゃんに何が分かるっていうの!?」


千歌ちゃんはそう言った。


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