オレンジライト〜明るい日々へ〜



退院まであと3日の日。みんなに悲しい顔とか辛い姿とか見せたくなくて強がって無理してた。でも、そんな私の心を紐解いてくれたのは涼也だった。
ずっとこらえてた感情が全て、涙に変わっていったの。
"もう大丈夫、もう無理なんてしなくていい、強がらなくてもいい、今までほんとによく頑張ったな"って、弱り果てた私を包み込むように涼也は抱きしめてくれた。
もう強がらなくていいんだって、その時初めて思えた。
涼也のおかげで自分のほんとの気持ちに向き合えたの。
辛かった日々を乗り越えて元気に退院出来たのも、救命スタッフや、幼なじみやお兄ちゃん、特捜班のおかげ。
でも、それだけじゃない。
このネックレスが守ってくれたから。お父さんとお母さんが天国で見守ってくれてたからなんだよ。
お父さん、お母さん、ほんとにありがとう。」



そう言って、私は拝んだ。



私が拝み終わると同時にお兄ちゃんは私の所へ来た。



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