湖都子のポエム4

話してほしかったよ

彼の気持ちも…今までの気持ちも
わからないけど
早く分からなきゃって思う

知りたいのに教えてもらえない
話してほしかったよ

彼のこと少しずつ知っていく
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また、蓮のお父さんがきた。またお見舞いにきてほしいって。なんで?もうイヤだよ。

「彼女にもイヤがられたし、もう行きません」
って言うと、びっくりしていた。
「蓮には、彼女なんていない。」
「え、じゃあの人は…」
あの人のこと、蓮がなんで入院しているのかを聞いた。そんなに辛いことがあったなんて、気づかなかった。いつも通りに話していたから…

今度は、違う病院に入院していた。

蓮は、虚ろな目で、ただベッドで寝ていた。少し辛そうな表情だった。彼の目が暗く見えた。

私は笑顔で蓮の手を握った。手を払われる
「これからは、私がそばにいるよ」
もう一度手を握った
「え?」
虚ろだった瞳に、僅かな光が宿る

彼は癒えない傷をかかえて、孤独の中でさまよっているんだ。暗闇の中を、どうしようもない苦しみを抱えているんだ…一緒に過ごした日々がいつか輝くように…私でよければ、いつでも愚痴聞くよ。

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