湖都子のポエム4

これでいいんだ…


彼はいつも平然としてた
それって…なんだか…ちょっと…

あなたの気持ち…
何を考えているのか全然わからないよ
私は安らがせることができなかったのね
なんでこんなことになるの?どうして?

悲しい顔をさせてしまったのは私なんだ
その事実が堪らなく悔しかった
そんな彼に胸が痛くなる
もう二度と悲しい顔なんてさせないよ

いつからこうなったんだろう?
そばにいるべきなのは私じゃないんだと感じた
どれだけ後悔しても…もう一緒にはいられない

これでいいのか不安になるけど
これで…いいんだ
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今日も病室に行こうとしていた。彼の家の人なのかな?声をかけられた。

「行かせない。図々しい女。彼が優しいからって、いい気になって…」
「か…勘違いです。私は…」
「うるさいっ。彼は、旦那様に頼まれて仕方なく会ってるんだって、わかりなさいよ」

もうこないでほしい…って。父親の知り合いだから、無理している…んだって。

病室のドアを少しだけ開けてくれ、中を覗くと
切ない顔をした彼がいた。これが会う前の彼の表情なんだ。これがもし彼の本当の気持ちならば、もう何も知りたくない。

彼女が部屋に入っていくと、ほっとしたように笑顔を見せる。癒やしてあげられたらと思っていたけど、私には何もできなかったんだ。無理させてただけだったんだね。無理に優しくなんてしないで。

2人で何か話している。2人とも楽しそう。彼は、私の知らない顔でいっぱい笑ってた。なんかお似合い…だな。私は問題外…だ。ズキン…胸が苦しい。

彼を嫌いになりたくないから、離れることに決めた。涙が出てきそう…唇をかみしめ、振り向かずに立ち去る。

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