生きる。~番外編~



「大和さん、如月引退してから

ぜんっぜん姿見えなくなって

総会にも全然顔出さないから

なんだか久しぶりですね。」


「去年は行ったけどな、総会。

ただ俺も仕事あったし

慎一さんもいいとは言ってたけど

俺はすぐ帰ったから。」


「そうだったんですね。」


「あ、片桐さん!

運んでくれてありがと。」


そこに由茉が元気よく戻ってきた。


「とんでもございません。

また荷物をお運びしますか?」


「うん!

少しまとめてくるからちょっと待ってて。」


………にしても大和さんが執事……

似合わねー。


でも、相変わらず読めない。

独特の怖さは相変わらずだ。


「あ、今お茶を」


「いや、いい。

由茉様のご実家で出されたものを

飲むわけにはいかない。」


………由茉様、か。

やっぱ慣れねー。



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