恋じゃないと願うだけ






時計も持っていなかったあたしは携帯の偉大さをしみじみ感じていた。



どれだけ待ってもエリナは戻ってこない。





曲がり角を曲がって目の前に広がる通りを見つめた。



エリナが戻った時、あたしが居なかったらきっと探し回ってエリナまで迷子になってしまうかもしれない。




でも…



つのる不安に辺りを見回しながら通りに向かう。



もしかしたらあたし以外にも同じ高校の生徒が居るかもしれない。


少しの期待に通り沿いのお店を見回った。






でも、その期待も儚く散り…


同じ高校の制服を着た生徒は誰も居なかった。



そりゃあそうだ。
この場所は決められた行動範囲のギリギリの場所。



わざわざここまで来る生徒なんていないだろう。






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