めぐり逢えたのに
次の日、佐々倉はいつも通り出勤したみたいだったし、私もいつものようにギャラリーに向かった。拓也は相変わらず忙しくて、映画のロケとかで、九州のどっかに行ったきり、しばらくこっちに顔を見せていない。
時々、佐々倉のお義母さんから連絡が来るのが、鬱陶しいことこの上なかった。
金曜日の朝、たまたまエレベーターで佐々倉と顔を会わせたのだが、佐々倉の顔がげっそりとやつれていたので、私はさすがに心配になった。
私が、しおりさんは?と聞いても、佐々倉は黙って首を横に振るだけだった。
「ね、今日、気分転換に一緒に食事でもしない。拓也もいなくて、私も空いてるし。」
「え、ああ……、うん。」
何とも気のない返事だった。前は、私が誘ったら喜んでいたのに、しおりさんがいなくなってしまったら、そんなこともどうでもいいみたいだった。
それでも、結局一緒に食べに行ったのに、佐々倉は、食事の間中ずっと無言で、会話も全然弾まなかった。
佐々倉を見ていると、どうしても、拓也のことをずっと引きずっていた五年間のことを考えてしまう。佐々倉の気持ちは痛いほどよくわかった。
ごはんの後、もう一軒飲みに行くとか、そんな気にもなれず、私たちは無言で自宅に向かった。
玄関の前で別れて、家に戻ると、拓也が来ていた。
時々、佐々倉のお義母さんから連絡が来るのが、鬱陶しいことこの上なかった。
金曜日の朝、たまたまエレベーターで佐々倉と顔を会わせたのだが、佐々倉の顔がげっそりとやつれていたので、私はさすがに心配になった。
私が、しおりさんは?と聞いても、佐々倉は黙って首を横に振るだけだった。
「ね、今日、気分転換に一緒に食事でもしない。拓也もいなくて、私も空いてるし。」
「え、ああ……、うん。」
何とも気のない返事だった。前は、私が誘ったら喜んでいたのに、しおりさんがいなくなってしまったら、そんなこともどうでもいいみたいだった。
それでも、結局一緒に食べに行ったのに、佐々倉は、食事の間中ずっと無言で、会話も全然弾まなかった。
佐々倉を見ていると、どうしても、拓也のことをずっと引きずっていた五年間のことを考えてしまう。佐々倉の気持ちは痛いほどよくわかった。
ごはんの後、もう一軒飲みに行くとか、そんな気にもなれず、私たちは無言で自宅に向かった。
玄関の前で別れて、家に戻ると、拓也が来ていた。