初恋を君に
今週もなんだか忙しい一週間となった。
明日が無事過ぎれば、土日で休みだ。
くみちゃんにペンの相談をメールで
していたら『土曜日に会いましょう!』という話になり、新しい事を始められる喜びでウキウキしていると、メールが届いた音がした。
くみちゃんかな…?
メールを開くとくみちゃんではなく、
上条だった。
『明日19:00に駅の改札で。』
なんで?
…あっ!忘れてた〜。
お詫びの食事をご馳走する
約束していた事を!
予定入れなくてよかった…
『了解!!』
そう返事する。
さすがに素っ気ないかな…
いや、上条だし。
イタリアンか…
キレイめな格好して行こうかな。
いやいやデートじゃないし。
そう言いながら、何着ていこうか?
考えている自分がいた。
明けて金曜日は、
割と忙しくバタバタと一日が過ぎていく。気づいたら終業時間10分前だった。
とりあえず定時には帰れそうだ。
待ち合わせにも余裕を持って行けそう。
上条だから、なんかお洒落な所とか
知ってるんだろうなぁ…
でもすっごい高いところだったら
どうしよう…
なんか不安になってきた。
そんな事を考えていたら定時になっていた。
着替えて少しメイクを直し、
更衣室をでてエレベーターに乗る。
5階で営業課の男性社員が2~3人乗り込んできた。
「あっ。菊地さん、お疲れ様です。」
「お疲れ様です。」
顔をなんとなく見たことがある方だが…
「今度飲みに行きませんか?ゆっくりお話してみたいなと思っていたんですよ。俺達。」
なぁ?と他の社員に話しかけ、
行きましょうよ。などと言ってくるが…
今まで1度も話したことない方々とは
遠慮願いたいが、さすがにばっさりと
断わる訳にもいかず…
「はぁ…」
と微妙な返事になってしまう。
エレベーターが開き、
これで解放されると思いきや…
「俺も駅まで行くんでご一緒しませんか?」
と言われ結局、駅まで5分の道のりを
一緒に歩くことになった。
「私、待ち合わせしてるので…」
「じゃあ、お友達来るまでコーヒーでも飲みませんか?」
飲みません。とは言えず、
だからといって行くのもためらう。
すぐ来るので…と伝えると、
じゃあ、それまでここでお話しましょう。と、にこやかに返された。
待ち合わせまでまだ30分近くある。
どうしようかな…と若干困っていると、
後ろから腕を引かれ、誰かの体に
背中が当たる。
びっくりして見上げると、
その人は上条だった。