君のいる病院。
「ごめんね、心配かけて。でも本当に大丈夫だよ」












このやり取りは何回目かやっている。













それだけ榎本くんは私のことを心配してくれているのだろう。











「……何かあったら、ちゃんと言ってよ」












小さく笑った榎本くんの顔を見た時、ふいに顔を逸らしてしまった。













その時、











コンコン、と



















ドアをノックする音が聞こえた。















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