政略結婚から助けてくれたのは御曹司様



『ど…どうして、それを…』



顔を赤らめている志津香



「子供なんてまだまだ先だと思っていた。けど、志津香も同じ気持ちなら、抑える必要はないな」



志津香の頬に触れながら話す
志津香に似た女の子がいいな、

それに対して
斗真に似た男の子がいい
そう返してくれる



「志津香には大変な思いをさせるかもしれないが、たくさん子供を作ろう」


男が出来ることなんて限られている
産むのも育てるのも志津香だ

けど兄弟がいない子にはさせたくない
志津香は一人っ子だったから
それを痛いくらい理解しているだろう



『いいの?私、もしかしたら毎年産んじゃうかもよ?』



なら俺はイクメンになる



そう言って、志津香にキスを落とした
志津香の望みなら何だって叶えてあげたい
どんなわがままだっていい…



志津香が笑ってれるなら…




『斗真、大好き。愛してる』




俺はこの笑顔を絶やさぬよう
志津香と一生、生きていこう




「俺の方が、愛している」









【完】
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