変わらぬ愛なんて、あり得ない!【甘い香りに誘われてⅡ】spin off
ビクッ!

私と少し離れた所にいるのは矢野さんで、さっきのノックは、矢野さんがしたんだと理解する。


ドキドキドキ…


「お、お疲れさまです」

感情があふれ出さないよう、気を付けて言葉を紡ぐ。

「さっきはサンキューな。ところでさ、美咲、ご飯…ちゃんと食べてる?」

心配そうな矢野さんだ。

「て、適当に」

一人分を作る事が面倒な私は、適当な物をつまむ程度で、とても朝食を食べてるとは言えない。

バレてる…

「顔色が悪い。朝食になりそうなもん作ったから、今日取りにおいで」

私の手を取り、私が返した矢野さんの部屋の鍵を握らせる。

「お互い、定時に終わるだろうけど、行き違いになるかもだから、それ持ってて」

一気に告げると、私の返事も聞かずに備品保管庫を出て行った。


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