変わらぬ愛なんて、あり得ない!【甘い香りに誘われてⅡ】spin off
ガシッと、別の方向から伸びた腕に引かれ、矢野さんと距離が出来る。

「きゃっ…」

横から、駿の腕に閉じ込められる。

「美咲に、こんな顔させる奴に、美咲は渡せない。連れて帰る」

「なっ…!」

「えっ?駿…どうしてここへ?」

私を抱きしめる腕に、力がこもり、引きずられるように、道路脇で、ハザードを点灯させたタクシーの後部座席に押し込まれる。

「出して…」


パタン…

タクシーのドアが閉まる。


駿の腕に抱きしめられた私は、顔を上げる事が出来ない。残された矢野さんが、苦渋に顔を歪ませてた事なんて、知る由もなかった。









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