変わらぬ愛なんて、あり得ない!【甘い香りに誘われてⅡ】spin off
「ちょ、ちょっと待って。半額出します」

矢野さんが持ち上げた拍子に見えた値札…いいお値段してるから。

「いいよ。美咲の引っ越し祝いってことで、俺からのプレゼント。箸はこれでいいか?」

すぐ脇にあった手作りの箸を、二膳手に取った。

「ありがとう。大切に使わせていただきます」

嬉しい。

丁寧に包装された袋を、落とさないよう両手で抱え込む。

「矢野さん、新しい生活が、いよいよ始まるよ〜て感じで、ワクワクします!」

そんな私を見て、矢野さんが、ふわりと微笑んだ。

「食料、買いに行くか…」

「矢野さん、一緒に餃子を作りませんか?」

「餃子?いいけど?」

「羽根つき餃子の作り方…この前、松田課長にコツを教えてもらったんです」

「へえ、あの人、料理も得意なんか?」

「どうだろ?餃子だけは、ちゃんと作れるって言ってましたよ?」

「何でも出来そうだな…あの人」












< 94 / 212 >

この作品をシェア

pagetop