居場所をください。
「なにそれ、むっかつく~!」
「実力じゃないくせに~!」
はぁ、めんどくさい。
「むかつくならかまわなければいいのに。」
なんでいちいち突っかかってくるかな。
暇だな、全く。
「まだ1年目のくせに
それが先輩対する態度なの!?」
「はいはい、すみませんでした。」
「それで謝ってるつもり!?」
「はぁ、それなら先輩も
後輩の悪口なんてやめたらどうです?
顔がブスになりますよ。」
「な、によそれ…
ほんっと生意気!!」
そういって手を振り上げた。
「美鈴の顔を殴ったら
長曽我部さんが黙ってねーよ。」
その声に動きが止まった。
「貴也…」
「実力ないやつがそんなことしたら
長曽我部さんがどうするか
お前ならわかんじゃねーの?」
「貴也くん…それは…。」
「だいたい、お前みたいに
仕事もなく、レッスンも受けてねーやつが
この学校に通ってる意味がわかんねーな。」
「だ、だって…レッスン代は高くて…」
「この学校の入学金や学費を考えたら
安いもんじゃねーの?」
へぇ、ここって高いのか。
まぁ私立だしね…。
ここの学費は誰が払ってるのかな。
長曽我部さん?社長?うーん…。