居場所をください。



とりあえず必要なものだけもって

車イスも借りて

タクシーでマンションへと帰ってきた。


「俺飯作るしテレビでも見てれば。」


もう18時遅くなったな。


「貴也、ご飯作れるの?」


「一人暮らし始めて一年以上たってるからな。」


俺はとりあえず飯を作った。


「風呂どうする?」


「大丈夫、一人で入れるよ。」


「そ。

じゃあ何かあったら大声出せよ。」


「はいはい。」


母さんが風呂に入ってる間に

俺は飯を作った。


もう19時前。相変わらず作業はおせーけど

まぁまぁだろ。


美鈴はきっと腹空かして帰ってくるし

いつもの野菜スープも。


夜はいつもこれだしな。




よし、できた。


「お風呂でたよ。」


よかった、なんともないな。

まだ歩けてよかった。


「美鈴遅いし先食うか。」


「貴也のご飯なんて変な感じ。」


「は?別に普通だよ。」




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