居場所をください。



「美鈴ちゃーん!」


長曽我部さんと話していたら

どうやら休憩に入ったようで

愛翔くんがこっちにきた。


「お疲れさま。」


「ありがとう!!」


相変わらず元気だなー。


「あれからもう藍子来ない?」


「来ないよ!」


「そっか、よかったね。」


「あんなのが生放送されちゃ

さすがにもうこれねーだろ。」


そういって私のとなりに座るのは


「貴也もお疲れさま。」


「おう。

つーかレッスンじゃなかったわけ?」


「ばらし。」


「レッスンのばらしってなんだよ。」


「先生、別の用事だってさ。」


「へー、残念だな。」


「おかげで暇。

まだ15時前なのに。」


「俺今日撮影押さなければ

17時頃終わる予定だから

どっか行くか。」


「え、いいの?」


「おう。

つーことで愛翔、NG出すなよ。」


「うわ、デートですか。

俺より雄介っしょ。

今日あいつメインだし。」


「確かに。」


安田雄介くん…だっけ。

確かアイドルの、少しバカっぽい人。


「雄介くんはあれ、キャラ?」


「あのバカ?あれは素。

だからすげーうるせーけど

まぁ裏表なくていいんじゃね。」


「ふーん…。」


「美鈴、番組被らねーの?」


「うん、ぜんぜん。

私まだあんまり歌番組出てないしね。」


なんせまだ半年ですから。


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