居場所をください。



「はい、ここ。」


しばらくして長曽我部さんのマンションへついた。


「ま、上がれよ。

俺忘れ物とったらすぐ行くけど。

一時間半後に迎え来させるから。」


「ひろっ。」


リビングに入るなり隼也が言った。


「じゃ、俺行くわ!」


……………バタバタですね。



「さてと、私寝るから

どーぞ練習してください。」


「寝んのかよ。」


と貴也に言われてしまった。


「だって暇だし。」


「あ、じゃあさ

美鈴も練習付き合ってよ。」


突然隼也が言い出した。


「へたくそだけど。」


「いいよいいよ。

美鈴の演技練習にもなるじゃん。」


そういえば演技のレッスンも始まるんだっけ…。


「はい、台本。

ここね。」


「……………告白のシーンじゃん。」


「今日そこ撮るから。

夕方の教室設定。」


「ってかもう告白なの?

早いね。」


「な。だからたぶん俺が振られて

貴也とくっつくと思ったんだよね。」


「なるほどねー。」


「はい、じゃあそっち向いて立って。」


私は言われた通り立ち、

貴也はソファに座って台本を読んでる。


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