居場所をください。



私は落ち着いた颯太を見て

部屋を出ようとした。


「送る。」


「はは、相変わらず亜樹は

私を一人にしてくれないね。」


亜樹は何も言わずに立ち上がり、

私と一緒に颯太の家を出た。


「颯太、キレるとああなるんだよ。

ああなると誰にも止められなくなる。

大抵岳が殴っておさまるけど

今日は岳もいなかったし助かったわ。」


「亜樹とか朔也も止めないの?」


「止めに入るとこっちが殴られるからな。

颯太、あれでもけっこうつえーんだよ。」


「へぇ、そうなんだ。」


「だからお前が止めに入った時はビビった。

さすがに。


まぁ颯太は収まったからよかったけど。

女でも関係なく殴るやつだから。」


「えぇ、怖いね。」


「ただ滅多にキレないけどな。

相当お前にハマってるんだろ。」


……………なんか責任感じちゃうよ。



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