居場所をください。



「着まわしだからなー。

まずは着回すアイテムを探さなきゃだな。」


「えっと、3つだよね。

何月向け?」


「3月1日発売。」


「あぁ、アルバムの宣伝のためにか。」


「そ。

まぁ春服だな。」


「ならカーディガンに、トップスに、ショーパンかな。」


「スカートじゃなくて?」


「ショーパンのが私はバランスとりやすいの。

着まわしならやりやすいでしょ?」


「ま、任せるけどな。」


私はとりあえず、若い子向けのエリアへ向かった。

そして手当たり次第にお店へはいる。


長曽我部さんも一緒に選んでるんだけど

その姿はカップルでも、兄妹でもなく

まさに仕事仲間という感じで。


「あ、これは?」


「いいじゃん。

春っぽい。」


「なんかへそ出せって前言われたしね?」


「最近あんま見かけねーしな。

ハルの意見をそのまま採用。」


私たちは完全に仕事モードなのだ。



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