居場所をください。
「はい、これで終わり。」
「ありがとう。」
私は隼也からイヤホンを取り、
佐藤さんに返した。
で、私のわかめスープ……
「え、ない!」
まだ半分くらい入ってたはずなのに
カップの中は空っぽ。
ナゼ。
「俺もらった~。」
そういうのは
いつの間にか隣にいたハル。
「もー、飲みたいなら自分で作りなよー。」
「いいじゃん。」
っていうかいつの間にここに来たんだろ。
全然気がつかなかった。
「っていうかハル帰らないの?」
いつの間にか陽くん、亜美ちゃん、ユリ姉いない。
「んー、そのうち。」
「ユリ姉と帰ればよかったのに。」
「いいじゃん。別に。」
「……なんか機嫌悪い?」
「え、そんなことないよ!」
「そっか。
あ、長曽我部さんやっときたー。
帰る?」
「あぁ、帰るか。」
「隼也も一緒に帰るでしょ?」
「じゃなきゃ困るし。」
「じゃあ行こ。
みんなお先に~。
また明日ねー!」
私は長曽我部さんの車で
久しぶりに会った隼也と
ひたすら語って、マンションへと帰った。