居場所をください。



だけど……………


「気安く触ってんなよ。」


私の肩にあった大和さんの手は

長曽我部さんによって剥がされた。


「………なに、できてんの?」


「え、違いますよ!」


「……美鈴には男がいんだから

気安く触んなって。」


さっきよりも少し明るめの声で

長曽我部さんも弁解した。


「へー、彼氏いるんだ?」


「え、まぁ…」


やっぱ世間的には私と貴也は

完全に別れたことになってるんだなぁ…。


「ま、とりあえず美鈴ちゃんはこっち座ってよ。」


「あ、はい。」


私は本当に長曽我部さんから離れた

カウンター席に座って

私の前に大和さんが立った。


「彼氏って本当にひかるじゃないの?」


「本当に違いますよ。」


「ひかるがあんなこというの

かなり珍しいからさー。

それこそ、本気で惚れてた元嫁くらい。


はい、お茶。」


「あ、ありがとうございます。」


「で、どんな関係なの?」


「関係、ですか……

んー…私に親がいないことは知ってますか?」


「うん。テレビで。」


「施設から私を引き取ってくれたのが

長曽我部さんなんです。

だから保護者ですかね。」


「保護者?ひかるが?」


「はい。

それに私の肩を抱くの、

長曽我部さんしかいなくて

私の男関係には少しうるさいところもあるんで

まぁ箱入り娘状態ですかね。」


「……………ひかるがねぇ…。」


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