居場所をください。
長曽我部さんちだから
勝手に出るわけにはいかないし
長曽我部さんさっき出てったから
たぶん下で会えるだろうし
……………と、思いつつ
私はモニターのところまで足を運んだ。
「ん?誰?」
エントランスには大人の女性。
部屋間違えてない?
本当にこの部屋?
『ひかる?いない?』
そう話しかける女性は
やっぱり長曽我部さんに用があるようで……
そのあとすぐその女性の目線が
カメラではなくドアの方へと向いた。
『ひかる!』
『え、里美……』
里美?誰?
『……………どうしたんだよ、こんな時間に…』
長曽我部さんの姿は映っていないけど
その声は少し動揺したような、そんな声。
『弘希が…帰ってこなくて…』
『え…弘希が?』
弘希?
弘希ってあの弘希だよね?
『ここに来てるんじゃないかと思ってきてみたの』
…ってことは
長曽我部さんの元奥さん!
『……とりあえず上がれよ。』
……上がれよ?
………え!?ここ来んの!?
ちょ、まじか!
私は急いでモニターを消して
私の荷物、靴までも玄関から持って
全ての電気を消して、部屋へ戻った。