居場所をください。
「その時、
あー俺って誰にも必要にされてねーんだなって。
二人が来るのも美鈴のため。
親も死んで、俺、生きてる価値あんのかなって
そこまで考えるようになって
すっげー虚しくてさ。
俺がいない間に隼也はどんどん登り詰めてくし
俺がいなくても回る世界が憎くて
その時はだせーけど本当に寂しくて
俺何やってんだろって。
そんなとき、美鈴がSecretをリリースして
Secretの2曲目の……「footpath?」
「そう、それ。
あれ聴いてとことん自分が嫌になった。
"殻に籠った者たちよ
今こそ殻を破るとき"
って出だしにもけっこうずっしりきて
"人は誰でも心に闇を抱えているもの
決して君だけが特別な訳じゃない
闇にのみ込まれるか乗り越えるかは
人それぞれなんだ"ってやつ聴いて
なんつーか、すげー共感した。
美鈴はずっと施設にいたから
親が死んだ俺なんて全然特別じゃねーなって。
なのに俺、なに甘えてんだろって。
そのあとの歌詞も全部……
勝手に孤独を感じてたんだけど
俺まだ見捨てられてねーじゃんって思って
改めて気づかされたっつーか
自分でどうにかしなきゃなんだよなって
やっとわかったんだよ。」