居場所をください。
それから私は言われるがまま
試着試着を繰り返し………
「よし、これで全部だよな。」
長曽我部さんと店長さんがどんどん決め、
買い物が終わったようです。
「特別に俺のおごりな。」
「私ほんとに富士山登れる?
登山したことないよ?」
「美鈴は体力あるから大丈夫だろ。
俺も富士山って登ったことないし。」
あれは登るものじゃなくて見るものだよ、絶対。
「さてと、帰るか。
飯いくぞ。」
「あ、うん。」
さっさと買い物を済ませた長曽我部さんは
店長さんに別れを告げてお店を出た。
「なにがいい?」
「弘希んとこ。
あのピザを久しぶりに食べたい。」
「あぁ、了解。
弘希バイトやめたらしいけどな。」
「え、そうなの?」
「部活の大会が勝ち進んでるのと
あいつも進路の問題とかあるしな。」
「へぇー」