居場所をください。
「前にね、沖野さんのブログに書いてあったの。
どんな過去でも、過去はその人を作った証だから
ってね。
きっとさ、そういう過去があったからこそ
今の長曽我部さんがいるんだよ。
決して人を見下さない、弱いいじめはしない
そんな大人になったんだよ。」
「なるほどなー。
まぁ長曽我部さんも、そんな過去を
悔やんだりはしてなさそうだったしな。」
「まぁ後悔したって仕方ないしね。
長曽我部さんは昔に戻りたいとか絶対言わないもん。
たくさん失敗して、挫折したからこそ
今、なんでも上手くできるようになったんだよ。
過去に戻ればうまくいくわけじゃない。
あの過去があったからこそ、
今うまくやれてるだけなんだって
長曽我部さんもわかってるんじゃないかな。
だから後悔なんてしてないんだよ。」
そんな強さを、本当に尊敬する。
昔の傷跡を強さとか、
優しさにできる長曽我部さんは
私の憧れでもあるから。
「ま、それ言ったら美鈴もそうだよな。」
「そうかな」
「辛かった過去があるけど、
そんな過去だったから今の美鈴がいるわけだし。」
「そんな過去があった私だから
貴也も惚れたわけだし。」
「調子のってんな。」
「はは、ごめんごめん。」
過去を振り返らないわけじゃない。
忘れようとも思わない。
あの時の痛みを忘れられないから
今の私がいるってことを
ちゃんとわかってるから。