居場所をください。



「じゃ、行ってこい。」


「うん。

行ってきます!」


結局私は最後の最後で

長曽我部さんの手を握り、

会場入りした。


「あ、咲さんの隣だ~。」


「そりゃお友だち役だからね?」


「現実でもお友だちですよー。」


「はいはい、わかってますよ。」


とっても騒がしい会場の中、

今日も可愛い咲さんの隣に座って、

貴也は私の横へと座った。


「今日は泣かないようにしないと。」


「今日はメイク直してる時間ないしな。」


「っていうか佐々木さん

帰っちゃったからね。

直してくれる人もいないよ。」


今日は息子さんの誕生日なんだって。

夜、私が仕事になっちゃったから

今日はこれから出掛けるんだとか。

私を担当してる人が佐々木さんだけだから

休みが自由にとれなくて本当に申し訳ない。


「あ、始まるな。」


会場が暗くなり、

騒がしかった会場内も静まり返った。



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