居場所をください。
そしてカメラが回り出した。けど
なんか始め方がよくわかんない。
沖野さんも絶対わかってない。
なんたってこの人はテレビが嫌いだから。
「「………あはははは」」
カメラが回ったのになにも喋らない私たちは
目を合わせて笑ってしまった。
「私、こういうトーク式の番組って
デビュー以来ないからなんか慣れないや。」
「いやいやいや、私だって
まだ全然慣れないですよ。」
………って、これじゃ完璧楽屋トークだ。
「あのー、私結構歌詞書くのに
時間がかかるんですけど、
沖野さんってどういうときに歌詞
書かれてるんですか?」
とりあえず無難な質問をぶつけてみた。
「あのねー、私は昔からの気持ち?
思ってたことをそのまま書いてるのね。
だから昔の日記とか引っ張り出したり
嫌なことって結構覚えてたりするでしょ?
それをそのまんま、思い付いたときに書いて
書き溜めとくの。」
へぇ、書き溜めか………
「だからかなー、自虐的な歌詞が多いんだよね。」
いやいや、それがあなたの魅力だよ。
「美鈴ちゃんは?
どうやって書いてるの?」
「私は…わかんないです。
適当にテーマを決めて、
自分の意見を好きにかいてるだけで
本当、歌詞は好き勝手な私の言葉なだけで…」