居場所をください。



「テープチェンジしまーす!」


そこでカメラが止まった。

なんだか気持ちが沈んでしまったから

ちょうどいいタイミングかな。


「すみません、次のトークテーマなんですけど」


トークテーマ?なんだそりゃ。

そんなのがあったのか?


「二人が今注目してる歌手や歌をお願いします。」


「はーい。」


座ったまま、私は佐々木さんに髪の毛を直され、

粉をはたかれ、ブラシではたかれ、水分補給。


「美鈴、貴也から連絡来て飯いるかってさ。」


そこに、長曽我部さんも来た。


「いるいるー。

でもちょっとでいいや。

って伝えておいて。」


「はいはい。」


さっきお弁当食べちゃったしな。

でも貴也のご飯は久しぶりだから

できれば食べたいしね。


「いいなー、ラブラブで。」


「なにいってるんですか。

沖野さんなんて結婚してて

そっちのが断然羨ましいですよ。」


「美鈴ちゃんたちも結婚しちゃえばいいのに。」


「そんな簡単に言えることじゃないです!

それに貴也は私の仕事の事気にしすぎてるので

今はそれどころじゃないですよ。」


「まだ2年目だもんねぇ…」


「まだまだ予定はないです。」


「じゃあさ、結婚式には私も呼んでね?」


「まぁ結婚が決まれば、ですけどね?」


「撮影再開しまーす!」



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