居場所をください。
「……あれ、彼氏と一緒?」
玲音くんがこちらを覗きこんで
やっと貴也に気づいた。
貴也は相変わらず不機嫌モード、だけど。
「そ、彼氏付き。
まーここに連れてきたことなかったしね。
貴也、前ここにすんでて、一番仲の良かった
結城凛音ちゃん。
2年間しかここにはいなかったけど
一緒にピアノ弾いたりしてたんだよ。」
「あー、どうも。」
……愛想悪。
いつもの笑顔はどこにいったんだよー。
「で、美鈴ちゃん。
俺らになにか用があったんじゃないの?」
なんて玲音くんが聞いてくるけど
「玲音くんには用ないよ。」
別に玲音くんはいなくてもいいんだ。
「えぇ!そうなの!?」
「まぁ久しぶりだし
凛音ちゃんには用があったから
ついでに呼んだだけ。」
「なんだそれ……
昔はもっと優しかったのに…
本当に俺が初恋の相手なのか…」
「まぁ好きな男が変われば
態度も変わるってもんなの。」
初恋なんて昔の話。
現に、玲音くんのあとにも
好きな人は出来たわけだし。
今の私は貴也だけに優しい女なんだよ。