居場所をください。



それからしばらくしてスタッフさんに呼ばれ

スタジオ入り。


「俺ここで見てるからな。

楽しんで歌ってこい。」


「うん、行ってきます!」


私は一人で楽屋を出た。


緊張するー…。


「美鈴ちゃん。」


うわ、沖野さん!さらに緊張する!!


「はい。」


「緊張してるのすごい伝わってくるよ。」


そうやって微笑む沖野さんは綺麗で

余裕そうだった。


「……これまでもテレビの仕事も生放送もしてきたのに

やっぱり歌うのはまた一段と緊張して……。」


「うん、わかるわかる。

私もはじめの頃は緊張してすっごい固かったし。

でも歌ってると楽しくなるし大丈夫だよ。」


そういって沖野さんは私と一緒に

スタジオに入ってくれた。


沖野さんは私の次。

ということで私は沖野さんのとなりに座った。


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