居場所をください。
「これ、さっきのCDのお礼。」
そういって新曲のCDを
サイン入りでくれた。
「あ、ありがとうございます!」
「どういたしまして。
頑張ってね、これから。」
「はい!」
「それじゃまた。」
「お疲れさまでした。」
沖野さんは私に微笑んで帰っていった。
その姿がかっこよくて
思わず見とれてしまった。
「美鈴は沖野さんの前が一番16歳っぽいな。」
と笑いながら長曽我部さんがきた。
「それほめてるの?けなしてるの?」
「半々。」
「ひど。」
「支度できたなら帰るぞ。」
「はいはい、待ってくださいね。」
私は荷物を詰めて
ネックレスもしまって局をあとにした。