居場所をください。
裕太とさゆと車を降りて海岸を歩いていると
一段とでかいパラソルを2つも設置して
人が集まってるところを発見した。
「あ、高橋こっち~!」
呼ばなくてもわかるっつーの。
「えぇ!?
え、3人じゃなかったの?
嘘でしょ?え?」
「……なんでそんな動揺してんの?
さゆは美鈴と会ったことあんじゃん。」
「そ、それだけじゃなくて!!」
「うわー、すげー。本物。」
さゆとは裏腹、裕太はすげー落ち着いたまま
歩いていた。
「とりあえず、意識すんなよ。
芸能人意識されんのが一番嫌ってるから。」
「はいはい、わかってるわ。」
美鈴の本音を聴いてしまったから
俺はなにもせずにはいられなくて
なんとなく、美鈴が寂しがってんのがわかったから
初めて俺は大学の友達もつれて
美鈴も呼んで、美鈴初めての海水浴。
……だけど来てるのは当然
美鈴だけ、なんてわけにはいかなくて
「おっせーよ。」
もちろん、美鈴の旦那つき。
「まぁまだ約束時間前だしいいじゃん。」
そして美鈴と美鈴の旦那の友達もいて
「隼也も貴也もサングラスはずすなよ。
人が多いんだから。」
……美鈴の兄貴も同伴。
まぁいいんだけどさ。
オーラが…な。