居場所をください。




私たちは車へ戻ってきた。


「また捨てられたのか…。」


「でも離婚と虐待なら…。」


「どんな理由があっても

子供は捨てられたって思うよ。

私でもね。」


「……………そうか。」


「子供にとって、親はそれだけ大事なの。

親にとっても大切な存在なはずなのに。」


私だって、来るはずのない"いつか"を待ってた。


「拾われる子、迎えに来てくれる子って

本当にごくわずかなんだよ。


それでもその少しの可能性に

みんなは懸けてる。


だから高校生になって拾われた私はかなりレア。

妬んでる人だっていると思うよ。

藍子みたいにね。」


「………施設っていつまでいれるの?」


「高校卒業と共に卒園。

だからみんなバイトしてお金ためるの。

じゃなきゃ部屋借りられないでしょ?

どんなに頭がよくても、大学にいく人はいない。

お金ないもん。」


「そっか。」


「ごめんね、長曽我部さんにいうことじゃないか。」


「いや、俺らも知っとくべきだよ。

どんだけ辛い思いしてきたのか。

家族だろ。」


「……………ありがとう。」



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