居場所をください。



「美鈴は知らないと思うけど

実は美鈴に質問を募集してて、

今からいくつかその質問に答えてもらおうと思います!」


と突然隼也がしきりだした。


「質問?」


私が隼也に聞くと


「長曽我部さんがちゃんと選んでるから

そのまんま答えていいってさ。」


貴也が耳元でこそっと言った。


「はい、そこ。

仕事中にいちゃつかないで!」


仕事モードの隼也が言う。


そのせいで会場全体が冷やかしモードに…。


「それより!質問は?」


「あ、うん。

まずは"歌手になる前はどんなことをしていましたか?"」


「歌手の前?普通の高校生だったよ。

でもカラオケのバイトもしてたかな。

毎日学校とバイトでした!以上。」


「じゃあ次~。

"歌手になって変わったことは?"」


「変わったこと?もう全部じゃないかな。

住むとこも、学校も、性格も、見た目も。

変わらなかったことってあるかな?逆に。」


私より夏音に聞いてほしいくらい。


「じゃあ次ね。

"貴也との出会いは?"」


「え、なにその質問。」


「だってそう書いてあるから!」


「えー。

でも前貴也が言ってたと思うけどな。

まぁこれは隼也も知ってると思うけど学校。

私が隼也と一緒に学校いったときに

そこに貴也もいて、隼也と貴也が仲良くて

私とも話すようになった感じだよね?」


私が貴也を見ながら言うと


「そうだね。」


仕事モードな貴也が答える。


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