天才研修医と指導医
~寛人SIDE~
そろそろ点滴が終わった頃かなと思って、上野が寝ている診察室を開けようとしたら、苦しそうに咳をして床に座り込んでいる上野がいた。
近づくと聴診器で聞かなくても喘鳴が聞こえた。
ナースに吸入を持ってくるように頼んでから、SpO2を計ったら91%。
相当苦しかっただろう。何で誰も呼ばなかったんだ?
上野も必死に発作を止めようとしているのだろう。息が止まったり…咳き込んだり…
吸入を吸わせようとしても、マスクは外すし…
だから俺は強制的に顔に押し付けた。初めのうちは苦しさからか暴れていたが、そのうちそんな力も無くなったようだ。
吸入が終わってベッドに座らせたが、聴診が終わったらヘタリとベッドに倒れこんでしまった。
無理矢理やらない方が良かったかなと少し反省…