僕の命が尽きるまで




「……冬菜ちゃん、寝た?」


頭が痛いのを悟られないように、必死にいつも通りにふるまった。




「……別に」


あ、起きてる。



「たまには、背中向けてないで……こっち向いて寝てよ。向かい合って寝ない?今日だけでいいから……」


断られるかなって思った。

でも予想に反して、返事は「いいよ」だった。


あっさり、冬菜ちゃんは体をこっちに向けた。



お互いの顔の距離は、10センチくらいかな。



「……ドキドキするね」


「今日だけだからね」


「わかってる」



照れくさいけど、たまにはいいね。



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